幸せのかけら
ひとり暮らし。
"ーーーーーーひとり暮らし、しようと思う"
その言葉が、全てを物語っていた。
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"ーーー半年ってあっという間だよね"
"……本当にね"
結とのランチ会。
大学卒業しても、2ヶ月に1回は必ず会っていた。
お互いの病院のことだったり、恋ばな(主に結の恋愛話)と、話はつきない。
"ーーーーーー黒崎は、もうすぐ引っ越し?"
"明日、お手伝いにいくよ"
響の配属先が決まり、残念ながら本社ではなかった。
今年は誰も本社に配属されなかったらしいと、悔しそうに話してくれた。
まだまだこれから、と話してくれた橘さんの言葉を思い出した。
配属先は家から2時間半かかるらしく、響はひとり暮らしすることを決めたそう。
"ーーーひとり暮らしかあ"
"響の話聞いて、私も自立しなきゃと思ったよ"
"大変だろうけど、黒崎は嬉しさもあるんじゃない?"
"なんで?"
ーーーニヤニヤしてる結。
くるくるストローを回しながら、ニコッと悪い顔した。
"ーーーーーーだいすきな彼女と2人きりになれるわけじゃない?
愛も楽しみとか思ってるでしょ?"