幸せのかけら
ーーーーーー2人で一緒に入る。
ひとり暮らしを始めたときに新調したベッド。
いつもより香りがあって、愛がシーツを洗ってくれたことが分かる。
"ーーーシーツ洗った?"
"うん。
ついでに天気良かったから、ちょっと干したんだ。
ふかふかでしょ?"
率先して家事をやってくれる。
実家だから、良い修行になってるって前話してたっけ。
ふかふかなベッドと、愛の温もりで瞼がゆっくり下がってくる。
"疲れてるでしょ?
明日休みだし、ゆっくりしようね"
"……やっと会えたのに、残業して遅くなって
今も眠たいしーーーーーー悪い"
また背中をポンポンされ、眠りへ誘う。
"ーーー明日の休みだし、一緒にいてくれるでしょ?
それに遅くなっても毎日連絡してくれてる。
私はこうやってくっついてる時間が幸せだよ"
いつもより温かく聴こえる声。
目を閉じても、なんとなくこんな顔してるんだろうなと分かる。
"ーーーーーーーーーおやすみ"
頬に感じる温もり。
俺はゆっくり眠りについたーーーーーー