幸せのかけら
やきもち。
ーーーーーー金曜日。
たまたま夜勤明けだったので、今週末は響のマンションで過ごすことになっていた。
響も土日予定を空けてくれてる。
久しぶりのゆっくりした時間。
マンションに着いたら、まずは家事。
と、彼女っぽいことをしようとするも。
"……何もすることない"
台所も、お風呂も綺麗で、できることといえば乾燥機から洗濯物を取り出して畳むくらい。
ーーーーーー愛にゆっくりしてほしい。
そんな優しい気遣いは、ひとり暮らし始めてからずっと変わらない。
ーーー1年たった今でも。
あらかた掃除して、温かいココアを入れる。
響はコーヒーなので、私の為に買い置きしてくれてる。
体がポカポカしてくると、夜勤明けの疲れが出て来てうとうと。
お昼寝しようかなと、寝室に行き
おじゃましまーすとベッドへ。
響の匂いがして、眠りの世界へ。
落ち着ける、幸せな時間。
念のためタイマーをかけて、瞳を閉じたーーー