幸せのかけら
ーーいつの間にか、頭痛もどこかへいってしまった。
こんなに気にかけてもらえて、私はしあわせものだと思う。
"…響"
"何?"
"このまま寝たいかも"
"…それは、ちょっと困る"
クスクス笑う声が耳元で聞こえる。
ーきっと、今休憩なのもウソなんだと思う。
だけど、こうやって甘えさせてくれる、弱い部分だってみせられる、大切な場所。
……もう少しだけ、このままで。
"愛?
……ほんとに寝た?"
返事の代わりに、抱きつく力を強めた。
"…あと5分な"
ーー頑張るね。
なかなか上手くいかないことばかりで、てんてこ舞い。
そんな私の扱い方を分かっている、彼氏と親友。
2人の優しさに救われた、そんな日。