幸せのかけら

"響の話聞いた上で、信用できるかどうかあんたが判断すればいい"





ーー内定が決まったら、落ち着いたら、話してくれるのかな。






"山中さん、ほんとに響が好きなんだね"



"河野くん、照れるからやめて。
でも、そうだね。
半端な気持ちでは付き合ってないかな"



"頼むからさ、別れるとか言わないで。
多分響おかしくなると思うよ"



"……信用できるって思ったらね。
別れをよぎったことは嘘じゃないから"







河野くんが困った表情をした。

でもこれが正直な気持ちだ。





"確認だけど、響のこと好きだよね？"


"うん"








響フラレるのか？みたいな声が聞こえてきたけど、正直2人の問題だからほっといて欲しい。



ちょっと酔ってきたけど、飲まずにはいられなくてﾚﾓﾝﾁｭｰﾊｲを頼んだ。






"めんどくせー。
好きなら大目にみてやれよ。
あんた結構頑固だな"







……またこの人か。


興味本位なのか、本当に心配してるのか分からない。






"じゃあ、あなたは嘘ついた彼女を平気で許せるの？"




"惚れたん負けってやつ。
俺は逆に燃えるね"



"…変態"




"あんたさ、付き合うことに対して真面目すぎるんじゃね？"






河野くんはお手上げなのか、やれやれと見学し始めた。