幸せのかけら
まさかの告白。
"ーーーーーーあんたのこと、好きになった。
俺と付き合って、愛"
それは睡魔が一瞬で吹き飛び、開いた口がふさがらなかった。
"漫画で出てくるような顔"
"え、ちょっ………"
"ま、そんな愛もかわいいけど"
"かわっ?!
それより私のこと呼び捨て……"
何が起きたんだ。
講義と講義の合間の休み時間。
回りはうるさくて、教室のど真ん中で告白を受けてるなんて、夢にも思わないだろう。
ましてや、彼氏がいる人に。
"……私が寝てたから起こしてあげようっていうドッキリ?"
"別に、愛がひとりだったから。
話しかけるなら今だなと"
"私、響の彼女だって知ってるよね?"
"あ、仲直りしたんだ。
確かに響の奴、機嫌良かったな"
話が通じない‼ なんなのこの人!!
"吉川くん!!
さっきから、からかってるの??"
"いやかなり本気。
響やめて俺にしなよ。
俺は嘘ついたりしないし"
ーーーー相手は、会って2回目の、吉川くん。
私、吉川くんとは…ケンカした記憶しかないんですけど。