幸せのかけら
"……これからのことも、その時に話そう"
地元か、離れるか。
響の就職先で、私たちは大きく変わるような気がする。
"まあ、正直。
配属されないと分からないけど。
離すつもり、ないから。
……離さない、絶対"
真っ直ぐな響の想いに、心のモヤモヤが少し晴れる。
"うん、その言葉信じてる。
私も離れない。
どこ行っても、私は響の彼女でいたい"
ーーーーーーーーー私の言葉に、笑顔で答えてくれる響。
ずっと ずっと
その笑顔をみていたい
響と離れてしまうのでは、という少しの不安
試験への焦り
吉川くんの事
たくさん、ごちゃごちゃして
いっぱいいっぱいになっている今だとしても
大切なもの、大切な人。
それだけは見失わないようにしようと
改めて思った。