幸せのかけら
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"吉川くんの気持ちには応えられない。
ごめんなさい"
授業終わりに捕まえて、体育館裏に2人きり。
まだ授業終わってすぐだから、回りはとても静かだった。
"……今日は冗談とか言わず、真面目だね"
"真剣に向き合わずごめんなさい。
私とのことより、響との関係を壊して欲しくなくて…"
ーーー結局、あいつのことかよ。
吉川くんは一瞬上を見上げ、ゆっくり私と目を合わせた。
"………………彼氏のこと、信用できんの?"
"え"
"また嘘つくかもよ?"