幸せのかけら
ーーーとりあえず、離れろ。
あ、怒ってるとすぐ分かる声。
この後が怖くて、すぐ後ろに回った。
"響、愛されてんのな"
"…愛に愛想つかされないように、必死なんだよ。
バカなことしたから"
"そうだな。勝てるかもと思うくらいバカだよな"
"あのさ、"
"でも"
このままケンカする?と不安になる。
"……彼女が離れなかったんだから、それだけイイ男なんだよな"
"……………やめろ、恥ずかしいわ"
照れて恥ずかしいのか、私の手を握り
"とにかく、別れねぇから。手を出すなよ"
"はいはい"
話は終わったようで、私は何も言えず
響に連れていかれた。