幸せのかけら
"響っ、ちょっと待って。
歩くの速い"
怒ってるのか、いつもより速く引っ張られ息があがる。
どこに向かってるのか分からず、不安になっていると
"……きゃ!!"
ドンっと背中に衝撃が走り、近くの壁と響に挟まれた。
さすがに痛くて、怒りの声をあげようと顔をあげる。
"響、いい加減に…………んんっ"
私の声は届かず、響からのキスに溶けた。
掴んでいた手を離し顎を引かれ、強引に私の中に入ってくる。
"ん…………はあ、待っ"
濃厚な口づけに、私は受け止めようと
必死に響にしがみついた。