幸せのかけら
何度もついばむようにキスをされ、しがみつくので精一杯。
響でいっぱいの視界の片隅に星空がみえる、幻想的な空間。
"やばい。惚れる"
"え、惚れてなかったの?"
ちげーよと、軽くデコピンされ、はめている指輪に軽くキス。
"前も言ったけど、離すつもりないから。
まだ社会人じゃないし、国家試験まだだし、
先のことなんて分からないけど
今の愛に聞いてほしい"
響の手が震えてるのが分かる。
"俺のそばに、これからも一緒にいてください。
ーーーーーー愛してるよ"
ストンと心に届く言葉。
こうやって何度も気持ちを確かめあってるはずなのにーーーーーー涙が、止まらない。
"ーーー返事は?"
"響ーーー大好き、私も愛してるよ"
"うん"
"響との時間、大切にします"
"うん、今を大切にな"
"うんうん、響のお嫁さんにしてね"
"こら。プロポーズは俺からするから待ってろ"
目の前には大好きなヒト。
"ーーー時間が止まればいいのに"
"うん?"
"響と、この星空ずっと見てたい"
上を見上げると、何故か最初よりキラキラして見えた。
"……………やだよ、時間が止まるなんて"