幸せのかけら
ぐいっとマフラーを引っ張られた。
"わっっ‼
伸びちゃうよ"
響からのクリスマスプレゼントなのにと拗ねると
"笠井といちゃつきすぎ"
"は?"
"はい、手出して"
ーーーーーー何言ってるの?と
言われた通り手を出すと、ぎゅっと握られた。
と、同時に不思議な感覚。
"これーーーーーー"
お正月に響と買ったお守り。
青色が響で、赤色が私。
国家試験頑張るために、お揃いで買ったもの。
"ーーーーーーお互い頑張ろうってことで貸す"
"なにそれ"
"青色の方のお守りみて、俺も頑張ってるから、私も頑張ろう的な?"
"ーーーーーーじゃあ、響には私のお守り貸してあげる"
お互いに交換して、ポケットに入れた。
"愛"
またマフラーを引っ張られ距離が近くなる。
"………頑張ろな。
俺との旅行も楽しみにしてよ"
軽く耳にキスされ、一気に熱くなる。
"ひっ人前で‼"
"みんな参考書みてるよ"
ーーーーーー集中できなくなるわ。
と少し睨むと、何故か笑顔で返された。