空の色
第一章『この世界』
今僕がいるのは、とあるお金持ちが沢山いる凄く広い街の、汚くて臭いスラム街だ
僕の容姿は…まぁ、お世辞にも綺麗とは
言えない、くすんだ黒色の髪に、濁った瞳
身長は低い、これは僕自身気にしている
体格はそこそこだ、スラム街で生きていくには、そこそこの『力』が必要になる。
『力』とは様々なものがある
『魔力(まりょく)』『気力(きりょく)』
『霊力(れいりょく)』『法力(ほうりき)』
この4つが、このスラム街…というか、
全世界における『四大元素』と、言われている。その中で僕が使えるのは『魔力』
いわゆる『魔法(まほう)』が使える
『職業(ジョブ)』にすれば、僕は
『魔法使い(まほうつかい)』なのだろう
でも、スラム街に住んでいる僕達は
職業を持つことを許されていない、
この大きな街…『フレデリカ』では、
『王族』『貴族』『農民』『平民』
『奴隷』…そして、『外民(がいみん)』
この六階層が、この街における『ランク』
である、僕はこの『外民』に分類される
何の価値も得られない奴隷よりも低い身分
…そして、自分は今凄い状況になっている
「君、魔法が使えるのかい!?」
「……。」
本来魔法とは、貴族が時間と金を浪費して
会得するもの。
ならなぜ外民である僕が魔法を使えるか
…簡単だ、だけど今は言えない。
そして僕は魔法が使える事は周囲には
秘密にしていた。
なぜ秘密にしているのかって?簡単さ
外民が魔法なんか使っていると知られたら
僕はギロチンで処刑されるだろう
此処はそういう所、理不尽な場所だから
そして何故、今目の前の少女に魔法が
バレたかというと…時間を少し戻そう
―――凡そ5分前
僕は今まで通りガラクタを集め、それを
魔法で溶かして固めて『鉄』に変えて、
それを質屋に売ってお金を手に入れた。
フレデリカでの通過は『〜F(フラット)』
なぜFなのかは知らないし興味も無い
そしてお金を薄汚れた愛用のローブの
内ポケットに仕舞い、帰りの道を歩いて
いた、そこで僕は見た…いや、
見てしまったんだ。
目の前の少女に大量の建材が落ちる様を。
恐らく施設の老朽化が原因だろう
僕は咄嗟に、風を起こす魔法
『ウインドブロウ』を使って建材を
吹き飛ばした…それがいけなかった
別に目の前の少女には何の面識もないし、
恩も無い。なんで助けてしまったんだろう
気付いたら体が動いていた
そして現在に繋がる
「助けてくれてありがとう!
私は『フラン』だ、君は?」
「……」
「…どうしたんだい?」
「名前…無い」
僕がそう言うと、少女は頭を下げた
「すまない、失礼してしまった」
「…いや、大丈夫だから…顔…上げて?」
僕がそう言ったら、少女…フランだっけ。
フランは顔を上げて笑顔を浮かべる
フランの容姿は、なんというか…凄く
整っている、金色の髪に青い瞳。
なぜかみすぼらしいフード付きのローブを
着ている以外は完璧な美少女だった
…何処かで見た事がある気がするけど…
まぁいいや、どうせ勘違いだしね
「えっと…君、大丈夫?」
「え?」
「さっきからボーッとしているよ?」
「…あぁ、大丈夫」
これは僕の悪い癖だ、何かを考えると
それに集中して周りが見えなくなる
それにしても、どうしようか…魔法が
周囲にバレてしまったら僕は殺される
…いっそ、この子を捕縛するか殺すか…
《ビシッ!》痛った!?
前を見てみると、フランが僕の頭の上に
手を乗せていた、恐らくチョップでも
されたんだろう…なぜ?
「もう…話聞いてた?」
「…ごめん、聞いてなかった」
「全くもう…じゃあもう一回言うよ?」
…一体何の事だろうか
「うん…なに?」
少女、フランは満面の笑みでこう言った
「君を、お礼として私の屋敷に招待
したい!構わないか?」
…拝啓、天国のお母さんお父さん
お元気ですか?
僕ですか?
…ストレスで胃がマッハです
僕の容姿は…まぁ、お世辞にも綺麗とは
言えない、くすんだ黒色の髪に、濁った瞳
身長は低い、これは僕自身気にしている
体格はそこそこだ、スラム街で生きていくには、そこそこの『力』が必要になる。
『力』とは様々なものがある
『魔力(まりょく)』『気力(きりょく)』
『霊力(れいりょく)』『法力(ほうりき)』
この4つが、このスラム街…というか、
全世界における『四大元素』と、言われている。その中で僕が使えるのは『魔力』
いわゆる『魔法(まほう)』が使える
『職業(ジョブ)』にすれば、僕は
『魔法使い(まほうつかい)』なのだろう
でも、スラム街に住んでいる僕達は
職業を持つことを許されていない、
この大きな街…『フレデリカ』では、
『王族』『貴族』『農民』『平民』
『奴隷』…そして、『外民(がいみん)』
この六階層が、この街における『ランク』
である、僕はこの『外民』に分類される
何の価値も得られない奴隷よりも低い身分
…そして、自分は今凄い状況になっている
「君、魔法が使えるのかい!?」
「……。」
本来魔法とは、貴族が時間と金を浪費して
会得するもの。
ならなぜ外民である僕が魔法を使えるか
…簡単だ、だけど今は言えない。
そして僕は魔法が使える事は周囲には
秘密にしていた。
なぜ秘密にしているのかって?簡単さ
外民が魔法なんか使っていると知られたら
僕はギロチンで処刑されるだろう
此処はそういう所、理不尽な場所だから
そして何故、今目の前の少女に魔法が
バレたかというと…時間を少し戻そう
―――凡そ5分前
僕は今まで通りガラクタを集め、それを
魔法で溶かして固めて『鉄』に変えて、
それを質屋に売ってお金を手に入れた。
フレデリカでの通過は『〜F(フラット)』
なぜFなのかは知らないし興味も無い
そしてお金を薄汚れた愛用のローブの
内ポケットに仕舞い、帰りの道を歩いて
いた、そこで僕は見た…いや、
見てしまったんだ。
目の前の少女に大量の建材が落ちる様を。
恐らく施設の老朽化が原因だろう
僕は咄嗟に、風を起こす魔法
『ウインドブロウ』を使って建材を
吹き飛ばした…それがいけなかった
別に目の前の少女には何の面識もないし、
恩も無い。なんで助けてしまったんだろう
気付いたら体が動いていた
そして現在に繋がる
「助けてくれてありがとう!
私は『フラン』だ、君は?」
「……」
「…どうしたんだい?」
「名前…無い」
僕がそう言うと、少女は頭を下げた
「すまない、失礼してしまった」
「…いや、大丈夫だから…顔…上げて?」
僕がそう言ったら、少女…フランだっけ。
フランは顔を上げて笑顔を浮かべる
フランの容姿は、なんというか…凄く
整っている、金色の髪に青い瞳。
なぜかみすぼらしいフード付きのローブを
着ている以外は完璧な美少女だった
…何処かで見た事がある気がするけど…
まぁいいや、どうせ勘違いだしね
「えっと…君、大丈夫?」
「え?」
「さっきからボーッとしているよ?」
「…あぁ、大丈夫」
これは僕の悪い癖だ、何かを考えると
それに集中して周りが見えなくなる
それにしても、どうしようか…魔法が
周囲にバレてしまったら僕は殺される
…いっそ、この子を捕縛するか殺すか…
《ビシッ!》痛った!?
前を見てみると、フランが僕の頭の上に
手を乗せていた、恐らくチョップでも
されたんだろう…なぜ?
「もう…話聞いてた?」
「…ごめん、聞いてなかった」
「全くもう…じゃあもう一回言うよ?」
…一体何の事だろうか
「うん…なに?」
少女、フランは満面の笑みでこう言った
「君を、お礼として私の屋敷に招待
したい!構わないか?」
…拝啓、天国のお母さんお父さん
お元気ですか?
僕ですか?
…ストレスで胃がマッハです