隣の席の及川くん。
ここは保健室か。
そっか私倒れたんだ…
「迷惑かけてごめんなさい。」
「迷惑だなんて思ってないわよ!」
「そんな事思うわけないだろ?
こいつものすごい勢い険相で俺の事蹴り起こしてきてびっくりしたわ!
鈴木さん起きるまでずっと離れないって言って心配してたんだからよ」
鈴木さんと彼は優しい笑顔を私に向けた
「心配なんて私には必要ない」
バシンッ
静かな保健室に響く音
その音と共に私の頬に痛みを感じた
「おいっ!なにやってんだよ!!!」
今にも飛びかかってきそうな櫻木さんの体を止める彼
「心配なんて必要ないって何よ!!私が
大切な友達の心配しちゃいけないわけ!?何でそんなに突き放そうとするのよ!!私は鈴木さんが好きだから心配するの!!だって……私達友達でしょ?」
違うの?なんて言う櫻木さんの瞳には涙が溜まっていてそれは今にも零れ落ちそうだった
友達……?
私には無縁の言葉だと思っていた
どうせ私のヒミツを知ったら離れて行くんでしょ?
そんな上辺のようなカンケイなんて私にはいらない
でも今目の前にいる櫻木さんと彼には
何故か上辺の関係だと感じなかった