隣の席の及川くん。



「まぁ、その悩みについては聞かないでいてあげるよ。言いたくない事を言わせるのはよくないしね!それより、なんで俺の事君って呼ぶんだよ」


「ごめんね、私君の名前思い出せないの」


「酷いなっ!入学式の時教えたのに!しかも隣の席だぞ!?」

「あの時は人に興味がなかったから。」

事実は事実だ。
興味がなかったから覚える必要なんてなかった

「まったく。じゃ、改めて俺の名前は及川湊!ちゃんと覚えろよ?」

念を押してくる彼に

「及川君ね…うん覚えた。」

と答えた

満足したのか彼は私の頭をポンポンっとしてベンチに座った


「おっまたせーぇ!!!」

と大きな声でスキップをしながら向かってくる美緒

その姿はとても可愛かった

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