隣の席の及川くん。
そのお店で結局服を購入した
これじゃ、言葉と行動が逆だ
「やっぱり好きなんじゃん」なんて隣で笑う拓海くん
言い返す言葉もない
拓海くんは私が服を買うのを文句も言わず待っていた
いや、でも付いてきたのは拓海くんなんだから私は何も悪くない
笑ってる拓海くんを無視して歩き出すと
彼はすぐに私の隣を歩いた
「あの人かっこよくない?」
「声かけちゃう?」
「あ、でも彼女連れぽいね!」
「彼女も美人じゃない?なにあの美男美女!」
通りすがりの女の子達がヒソヒソ話すのが聞こえる
「いい迷惑なんだけど。」
なんてボソッと言うとどうやら拓海くんに聞こえていたらしく
「俺は美華ちゃんが彼女って言われて嬉しいけどね」
とぬかしだした
うん。うざい
なんなのこいつ
ほんと掴めないわ
「それよりちょっと休憩しない?あそこのカフェ入ろ?」
私も丁度疲れたところだった
「うん」
と答えカフェに入った
二人掛けのテーブルに案内され
私はアイスティー、拓海くんはコーヒーを頼んだ