隣の席の及川くん。



そのお店で結局服を購入した

これじゃ、言葉と行動が逆だ

「やっぱり好きなんじゃん」なんて隣で笑う拓海くん

言い返す言葉もない

拓海くんは私が服を買うのを文句も言わず待っていた

いや、でも付いてきたのは拓海くんなんだから私は何も悪くない

笑ってる拓海くんを無視して歩き出すと
彼はすぐに私の隣を歩いた


「あの人かっこよくない?」

「声かけちゃう?」

「あ、でも彼女連れぽいね!」

「彼女も美人じゃない?なにあの美男美女!」

通りすがりの女の子達がヒソヒソ話すのが聞こえる


「いい迷惑なんだけど。」

なんてボソッと言うとどうやら拓海くんに聞こえていたらしく

「俺は美華ちゃんが彼女って言われて嬉しいけどね」
とぬかしだした


うん。うざい

なんなのこいつ
ほんと掴めないわ



「それよりちょっと休憩しない?あそこのカフェ入ろ?」

私も丁度疲れたところだった

「うん」

と答えカフェに入った


二人掛けのテーブルに案内され
私はアイスティー、拓海くんはコーヒーを頼んだ


< 68 / 102 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop