黄金と四聖獣
その時、さっき隠れていた茂みとは
別の、私の近くの茂みから
エーラが飛び出してきた。
そして素早く私のそばまで来ると、
私の肩を右手で掴んで引き寄せると、
左手で私の背後に刀を振るった。
ガキンと刃物が交わる音がして
そちらを見ると、ながい茶色の髪をなびかせた
男がエーラの刀を短剣で受け止めていた。
「あっれ?完璧に捕まえたと思ったのに」
そう茶髪の男が言うと、黒髪の少年が
「ちょっと何逃してんのナイラ!今のは僕でもいけたよ!」
と怒ったように言った。