黄金と四聖獣
それを見たシオン様は、剣を抜いて構える。
するとぺトラスは、シオン様の剣が届かない
ぐらいのところで止まって、
「…黄金の瞳…貴様、麒麟か?」
と、シオン様に問う。
それに、シオン様は答えずに目を細めた。
「ははっ、気に入った。これはくれてやる。」
ぺトラスはそう言うと、シオン様に向かって
何かを投げた。
シオン様がそれを左手で受け取り、手を開くと
そこには水晶の石があった。
「…なぜ…」
シオン様がそう言おうとするけれど、それを
遮るように、
「お前達、ここの用は済んだ。さっさとあいつを探すぞ。」
と、ぺトラスはほかの3人に言う。
そして、そのまま去っていこうとして
ぺトラスは少し振り返った。
「麒麟。貴様とは必ずもう一度再開する。その時は容赦せん。」
と言ってにやりと口角を上げると、
三人を引き連れて去っていってしまった。