黄金と四聖獣
「出方も知らないくせになにが、行こう、外の世界へ、だ!このヘボ野郎!」
その声に振り向くと、そこには白い癖毛の
髪に、綺麗な薄い水色の目をした青年が
ものすごい形相で立っていて、ずかずかと
シオン様に歩み寄ると、
「大体お前自分も出られなくなるとは思わなかったのか!?」
と、シオン様を指さしていう。
「い…いやぁ、何にも考えてなくて…」
「だからって水晶の壁を剣で切ろうとするか!?不可能だろどう考えても!」
「もしかしたらって…しかもまさか正解が二人で同時に水晶の石に触るだけなんて…」
「そんなんで出られたら俺はとっくに出てるわ!不快な音たてやがって…」
そこまで言うと、白髪の青年はこちらに
気づいたようで振り返った。