黄金と四聖獣
そして、私の方をみて驚いたように
目を見開いた。
「…イーリア?」
そう呟くようにいうと、私に近づいてきて
ギュッと私を抱きしめた。
「え…ちょ…ちょっと…」
いきなりそんなことをされて驚いて
もがいてみるけれど、ビクともしない。
それをエーラがべリッと引き剥がして
「こいつはイーリアって人じゃない。フィアネだよ」
と、少し睨みながら言った。
その言葉を聞いて、驚いたようにもう一度
私の顔をまじまじと見ると…
「ホントだ…」
と、落胆したようにため息を吐いた。
「…ちょっと、失礼よ」
と、私はムッとしながら言った。