黄金と四聖獣
「お前が新しい朱雀か?」
そう青年に聞かれて、私は頷いた。
「…あなたは白虎?」
そう聞くと、青年は頷いて
「俺は初代の白虎、ゼンだ」
と名乗った。
「ゼンという名前だったのか」
そうシオン様は、うんうんと頷きながら言う。
「え…名前知らなかったんですか」
と、エーラが呆れたようにシオン様に言った。
「だいぶ抜けてるよ、その男」
と、白虎も白い目でシオン様を見ていた。
「ゼンも、シオン様と共に来るんでしょう?」
私がそうゼンに聞くと、
「行くなんて言ってない」
とぶっきらぼうに言って、私の横を通り抜けた
「おい、シオン。リズリはどこだ?」