黄金と四聖獣
「…ありがとう、リズリ」
そう俺が言うと、
「あなたが考えてるのは、ファルダ様のことですか?」
と、リズリが言った。
それに俺は驚いた。
「…なんでわかる?」
そう聞くと、
「この間泊まりに来てくださった時、ゼン様は口は悪いけれど、ファルダ様のことを思いやっているのだと、なんだか伝わってきていたからですかね。」
と、リズリが答える。
「それにその姿は、あたしには一瞬、この国の内乱を沈めたという黄金の毛を持つ麒麟様と、白い虎の白虎様に見えてしまったんですよ」
そのリズリの言葉に、俺は驚いて固まった。