黄金と四聖獣
リズリの言葉に、目を見開く。
…普通は怖いだろ
獣のような瞳と、鋭い爪、そして
並外れた跳躍力を持つ、年をとらない男。
「…なんでそんなこと言える?」
「ゼンはゼンでしょう?」
間も置かずにそう答えたリズリの瞳に
全く迷いはなかった。
「…お前ほんとに変わってるな」
「さぁ?あたしはそうは思わないですがね〜」
そう言って笑うリズリの笑顔に、
俺は少し救われた気がする。
なにも詮索せずに、これからも変わらない態度
を取り続けるというリズリに、説明もないのは
さすがに失礼だと思い、俺は
「リズリ、お前が察してる通り、俺は…俺は、白虎という化け物だ」
と言葉を紡いだ。
その俺の言葉に、リズリはさほど驚かずに
「やっぱり、そうかなって思ってた。」
と言った。