黄金と四聖獣
「ずっと前に、あなたとファルダ様が、白虎様と麒麟様に見えたと言ったことがあったでしょう。」
そのリズリの言葉に、俺は頷いた。
「その予想は合ってたよ。俺は白虎で、ファルダは麒麟だ。」
そう言ってから、リズリの宿に行くまでの
経緯をそのまま話した。
俺のその言葉にあっさりと頷いて聞き入れた
リズリを見て、
神話の中の化け物が目の前にいて、その化け物
から、現実には起こりえない話を
聞かされているのに、リズリは至って冷静で
驚いた。
「これで隠し事はなしね!また宿に来てくれる?」
リズリの言葉に、俺は頷く。
そして今更ながら、
「そういえばお前、なんでこんな所にいるんだ?」
と聞いた。
「ゼンが少し前に、住んでいる場所のことを話してくれたでしょう?それを頼りに、あなたが生きてるか、確かめに来たんですよ!」
「え…は!?近くに森がある市場のはずれとしか言ってなかっただろ」
いくらなんでも、探しに来るのは少なすぎる
情報量なはずだ。