黄金と四聖獣
「…ファルダ、ほかの奴らに知らせてきてくれ」
俺がそういうと、麒麟は少し間を置いて
頷いてから、飛び出していった。
「…さて、リズリ。隣国の兵が俺達を探しているというのは、俺達が麒麟と四聖獣だからか?」
麒麟に隠す必要もなくなったため、
俺は声をひそめることなく聞く。
それに、リズリは頷いた。
「伝説の化け物たちを生け捕りにできれば高値で売り飛ばせる。万が一殺してしまっても、国を征服に繋がるからいい。とのことです。この国を潰すために、一番厄介なのがゼン達だと判断したのでしょう」
リズリのその言葉は、もう大体予想通りだった
だが…
「なぜ、隣国の奴らが麒麟や四聖獣のことを知っている?」
そうリズリに問うと、
「この国の王は弱い。国の文献を何かにつけて取られていたと聞いていますよ」
と、少し悔しそうに答えた。