黄金と四聖獣
グオンside


俺は、兵からの税の徴収の現状報告を


受けていた。




「東のはずれの方の村三つの税の徴収が滞っています。その周辺には、賊も出没するらしく、徴収に行った役人たちはことごとく襲われています」



「賊の特徴は?」



「青髪の若い男一人です」



その兵の言葉を受けて、俺は驚く。



たった一人で、役人たち相手に戦って


勝利しているなんて、何者だ?




「とにかく、恐ろしく強いのだそうです。役人の人数を増やしてはいるのですが…もう一度向かわせ…」


兵がそこまで言ったところで、俺は遮って、



「いい、俺が行く」



と言いながら、上着を手に取った。



「へ…陛下直々にですか!?あんな治安が悪いところに…供は…」


心配そうにいう兵に、俺は





「供はフェルナンとヨダを連れていく」



とだけ言うと、部屋から出ようと部屋の


扉を開いた。





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