黄金と四聖獣
「グオン様グオン様」
そう言いながら着いてくるフェルナンを無視
して、一つの部屋の扉を開ける。
「ヨダ!」
「うぉあ!?」
俺の声に、茶色の短い髪を持つ青年が
驚いて持っていた本を取り落とした。
「ちょ…ちょっと!グオン様、いきなり開けないでと何度いったら…」
ヨダがぶーぶー文句を言っている間に、
俺は部屋の中に入り、ヨダの上着を取ると、
そのままヨダに向かって投げつける。
「すぐに出る。ついて来い」
「えー、フェルナン居るじゃないですかー」
「お前も必要だ」
ヨダに言うと、ヨダもまた、ぽかんとする。
「…フェルナン、グオン様どーしたの?」
「さぁ?頭打ったんじゃない?」
そんな会話をするふたりに、
「黙れアホども」
と言うと二人は、はいはいと言いながら
着いてきた。