黄金と四聖獣




「うん、まぁ税を取れないのは置いといて、役人がほぼ裸の無防備な女に貼り付けにされてるって方が問題だと思うよ?」


どこからともなくそんな声が聞こえたかと


思うと、茂みの奥から白髪の男が出てきた。




…!!!


こいつ、あの時の…!


私の住んでいた神社の本殿の前で戦った男だ!



確か…名前はフェルナン…


どうしてここに…



そう思いながらも、私は本能的にライアの

後ろに隠れた。



「あはは、隠れることないじゃん。朱雀さん」


フェルナンの言葉に、


「え…?」


とライアが反応してこちらを見る。



それに、


「私は朱雀なんて名じゃないわ。それに、あなたと会った記憶もない!」


と、とっさに嘘をつく。



「ひどいな、忘れちゃったの?あの夜可愛がってあげたのに?」


「変な言い方しないで!」


そう突っ込んでから、あ…と思う。



これじゃほとんど認めたようなものだ。




フェルナンはニヤッとしてから


「あぁ、じゃあ、右腕を切って首まで締めてあげたのに?」


と言いかえた。




…な…なんて性格の悪い…


「…おいフェル、お前そんなことしてたのか」


ほかの茂みからそんな声が聞こえて、


茶色い髪の男がそこから出てきた。




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