黄金と四聖獣



私はつい、多くの野草を追いかけていくうちに


山の奥へ奥へと入ってしまっていた。



それに気づいた時は、もう後ろに父は


居なかった。





…ここ、どこだろう…


村はどっちの方角かな…


お父さんは私を探し回っているだろうか…




私は子供のように泣くよりも、帰り道を


探すことにした。




…この傷のついた木、来る時に見た気がする…


記憶を辿りながら帰り道を探していると、


木と木の間から黄金の光が漏れているのが


見えた。




「…なに…これ…」


するとその光はだんだんと弱まって、光って


いた場所から1人の男の人が出てきた。




長い、金色の髪…


そして金色の瞳を持った、神秘的な姿。





…なんでだろう、すごく懐かしい…。




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