黄金と四聖獣



私は羽織るために外套を手に取って、


そのままそっと裏口から外へ出る。




近くの山でかき集め、驚かせようと隠して


おいた薬草と野草を玄関に山積みにして、


美しく咲き誇る一輪の赤い花をその上に添えた






「いままでありがとう、お父さん、お母さん」



私は小さな声で呟くように戸に向かって言うと



夜の山の中に入った。







< 331 / 418 >

この作品をシェア

pagetop