黄金と四聖獣



フェルナンが消えた後、私は弾かれるように


エーラの側に駆け寄った。




「エーラ!」


そう名を呼んで、身体を支えるけれど、


エーラの首からは大量に血が流れたようで


もうエーラの意識はもうろうとしていた。





「…シオン様。退いてください。私が治します。」


そうフィアネが申し出るが、フィアネも


左腕に大怪我をしていた。




「…すまない、二人とも…私のせいで…」


「いいから、今はどいて下さい。じゃなきゃ、エーラさんは死にます。」




そう言われて、エーラの側からどく。


自分はなんて無力なのだろうと痛感する。




フィアネは、エーラの側に行くと


フィアネの周りから強い風が巻き起こった。



私は驚きながら目を閉じる。





そして、風がやみ、目を開けた時


私の目の前にいたのは





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