黄金と四聖獣
ちょっと可愛いような気もするけれど、
可哀想な気持ちの方が勝って、私は割って
入った。
「止めてあげて、エーラ、こういう話題慣れてないみたいだから。それに、エーラが私を好きなんてありえないよ」
そう少し微笑みながら言う。
「なんでそう言い切れるの?」
「他の女の子たちと話し方が違うのは、旅をしてて気心しれてるからだと思うし。…それに私はちょっと…普通じゃないから」
その私の言葉を聞いて、男の子は
よく分からないというような顔をする。
けれど、私は朱雀っていう生き物で、
人の姿形をしているけれど人ではない。
だなんて、言える訳もない。
「さ、村に帰ろう!」
そう言って私は男の子の手を取ると、
歩き出そうとした。
その時にエーラと目が合い、私はエーラの
寂しそうな色を宿した瞳に驚いた。
…どうして…そんな顔…