黄金と四聖獣



あの、すぐに赤面したり、少しぎこちなく


笑ったりする優しげなエーラの表情はどこにも


無くて、ただただ、何の表情も浮かんでいない


冷たい表情で、岩壁に打ち付けられた少女を


見下ろしていた。






エーラは短剣を離さない少女の手を踏みつけて


少女の手の力が緩んだ所で、短剣を蹴って崖


から落とした。





すっかり怯えた少女を見るエーラの目は、


なんの光も映していないように見えた。




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