黄金と四聖獣
私は外套(服の上から羽織る、フードのついたマントのようなもの)羽織ると、外へ出て
シオン様とエーラに声をかける。
「さぁ、行きましょう!」
私のその声に、シオン様とエーラは頷いた。
「フィアネ、地図とかは?」
そうシオン様に言われて、
「あります!」
と答える。
「よかった、案内を頼む。」
シオン様にそう言われて、ふと思う。
あそこの市場に行く時はいつも目立たないよう
に、明け方に飛んで行って、夜中に帰ってきて
いたけれど…
空から行く以外に道を知らない…。
「…」
私が沈黙すると、エーラが口を開く。
「もしかして、道わからないとか?」
その言葉に、私は頷いた。
「ご…ごめんなさい、空からの道しか…」
そう言うとエーラは、
「地図貸して」
と手を出した。