黄金と四聖獣
「随分懐いてるな、その鷹…」
そう言いながらシオン様がしゃがんで鷹の顔を
覗き込もうとすると、鷹は怒ったように
一声鳴くと、羽を広げてシオン様にビンタした
「…!?」
シオン様は、仰向けに倒れて、すぐに頬を
抑えて起き上がった。
「…わ、私は何もしないよ。怖くない怖くない。」
シオン様はそう言いながらニッコリ笑って
また鷹に近づいていく。
すると鷹は少し動きを止めた。
それにシオン様が手を伸ばすと、
鷹はもう一度羽を広げてシオン様の手に
ビンタした。
「ちょっとちょっと、やめなさい」
私がそう言って、鷹の羽根を撫でると
鷹は動きを止めて、こちらを見つめた。