黄金と四聖獣
「さ、部屋に案内するよ」
と言うと、女将さんはさっさと歩き出す。
「あんた方は旅でもしてんのかい?」
そう女将さんに聞かれ、私は
「はい、山を超えてきました」
と笑いながら答えた。
「そりゃご苦労だったねー、ここでくつろぎんさい」
そう女将さんは言うと、一つの扉を勢いよく
開いた。
「ここがあんた方の部屋だよ」
女将さんがそう言って見せてくれた部屋は
意外にも結構広い畳の部屋だった。
「あとこれ」
と言って、女将さんは引いてきていた荷台を
開くと、大量の手ぬぐいを出して、
私に渡した。
「風呂もあるからちゃんと着替えときな。風邪ひいても面倒は見んからね」
と言ってふぇっふぇっふぇと笑うと、女将さん
は、広間の方に戻っていった。