黄金と四聖獣
ほ…本当に怒ってる…
そう思って、私は少し焦りながら、
「ほ…本当にごめんエーラ」
そう謝るけれど、エーラは振り返るどころか
返事もしない。
「エーラ、熱でもあるんじゃないか?」
いつの間にかエーラの目の前に回り込み、
屈んでエーラの顔を見るシオン様。
…本当にいつの間にそこに…
「無いですよ、熱なんて」
そうエーラが返すと、でも、とシオン様が
言葉を続ける。
「顔、真っ赤だぞ」
「それは………………。」
少し沈黙した後、
「フィアネが変なこと言うから」
と、本当に小さな声で言った。
「…え、あ、冗談よ?」
と、私が返すと
「わかってる、じゃなきゃ困る」
と、エーラは振り返らず言った。
シオン様は、私に向かって、
「エーラは結構赤面症なんだよ」
とにこにこ笑いながらいう。