君が罪なら俺は罰を受け入れる








『中学最後のクラスも英人と同じクラス。


 そんでやっぱり英人の前の席だったな……』










『………そうだな。


 鮫島がいんのに、なんでアイツがいねーんだろ……』









(……………アイツ?)




二人の会話が聞こえてしまった私はいつの間にか、彼のその寂しそうな声に誘われるように顔を上げ、そしてしっかりと彼の方を見ていた。






(…………アイツって、誰…かな?)









『英人、卒業式の時さ……百合に言わなくて良かったのか?』







(鮫島君の発した「百合」って……女の子の名前、だよね…?)






(隣の席の彼の好きな人、とか……かな?)





私は勝手に二人の会話を聞きながら、勝手なことを頭の中に浮かべる。














『鮫島の忠告通り、やっぱ言っておけば良かった。


 別々の学校で、連絡先も知らなくて…マジもう会えないとか、俺…無理だわ……』











ーーその時だった。




ふと隣の席の彼が見せた顔が今にも泣き出しそうな顔に見えたのは。








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