君が罪なら俺は罰を受け入れる
『………単刀直入に聞いてもいいすか?』
完全に思考回路が停止した俺に、元彼の友達は鋭い目つきをしながら俺に問いかける。
『百合と小原君、ただの友達、すか?』
まだ「聞いてもいい」と言っていないのに。
重ねる様にして問いかけてくる、元彼の友達ー……
(ただの友達、悲しいくらいにただの友達)
(俺はアイツに想いを寄せてはいるけど、でもアイツはー………)
『俺ら、恋愛の価値観が似てるんだそうです。
だからアイツにとって俺は男女を越えた友達、なんです。
きっと同性には聞けないこととか悩みとか、そういうのを聞ける、そういう存在なんだと思います』
(悲しいくらいに、それが事実で、それが俺たちの関係………)
『男女を越えた友達………すか。
俺はそういうのないから。所詮、男と女は男と女、そう思って今まで女と付き合ってきたから分かんない話ですけど。
けど、百合にとって小原君の存在は大きいものだってことは英人と付き合ってる頃から英人の話で伝わってきたし。
今も、英人と別れて一緒にいるのが小原君だっていうので、より伝わってきてます』
(俺はこの言葉にどう返せばいいんだろうかー………)
『でも、だからこそ英人と百合が別れたっていう事実を小原君も知ってくださいね?』