君が罪なら俺は罰を受け入れる
(俺と友達だから、アイツは元彼と別れた………?)
それはー…………
『百合だって人間ですから。男友達の一人や二人いてもいいと思います。
けど、彼氏の前で毎度毎度特定の男友達の名前を出す、それを聞く彼氏の気持ちも分かってやってください。
それは疑いを呼び、それは不安を募らせ、次第には自分だけを見てくれる相手を求めてしまう、極端な話かもしれないけど、そうなってしまった英人の気持ちも察してやってください』
それはー………
(元彼の友達の話はつまり、アイツが元彼と破局した理由に俺があると、そう言ってるんだよな………)
壊れればいい、とか。
別れてくれればいい、とか。
俺を好きになってくれればいい、とか。
散々思ってきた、何度も考えたことだー……
(………でも、俺が壊した………?)
(俺がアイツの幸せを壊した……?)
『まぁ…百合を完全に嫌いになって別れを切り出した訳じゃない。
百合のことは好き、これ以上百合を疑いたくない、これ以上百合を嫌いになりたくない、その思いがあったからこそ他を見てしまった。
ダチだからといって英人を庇う訳ではないけど、小原君にはきちんとその事実を知ってもらいたかったんです』
(俺が、アイツから元彼を奪ったー………)
(俺がアイツと友達にならなければ、アイツはまだ元彼と…………)
『……………俺が関与してたってこと、それは分かりました。
俺が、俺の存在が二人にとっては邪魔だったこと、ですね……』