君が罪なら俺は罰を受け入れる
『………俺だって、百合を嫌いになって別れた訳じゃない。
もし本当に俺が百合を幸せにしてやれるなら、俺が百合を幸せにする。
でも、俺の中で百合への想いと、別の人への想いもあって……確実に百合じゃない方の人に心が揺れてるんだ。
そんな俺に百合を幸せにするとは約束できないし、俺にはそんな約束をする資格もない……。
だから、百合のことはあなたにお願いします』
そう言って元彼は俺に頭を下げてきた。
その行動に俺は何も言えなくて、ただ唇を噛みしめていた。
元彼は頭を上げると、一度俺の顔を見つめ、そして席から立ち上がった。
『ちょうど10分ですから……』
元彼はそう言って、その席から離れようとする。
(もし……もし今、ここで元彼を行かせてしまえば、バカ女は………)
『………待ってください!』
バカ女を想う時、俺はいつも叫んでしまう。
バカ女を想うと、いつも何か行動してしまいたくなるー………
『……あなたのお気持ちも分かります!
でも……バカ……百合はあなたじゃないとダメなんです…!
だから……だから、アイツとヨリを戻してやってください……!』