君が罪なら俺は罰を受け入れる
『……俺は!……俺はもう百合の傍にはいられない…!』
『………どうして……?』
だって、俺はあの日、決めたんだ。
バカ女の幸せを一番に考えようって、優先しようって。
『俺は……もう、百合とは離れるって決めてるんだ。
だから百合の結婚式については他の担当に変わる。
きっと百合と櫻井さんとの結婚式をすっげーいいものにしてくれる、そういうスタッフは沢山いるし、だから………』
『私、結婚しないよ』
(…………え?)
(今、結婚しないって………)
『私は自分の気持ちに気がついて、会いたい人に会いたくて、今ここにいるの。
私は……その人と会いたいし、その人の声が聞きたい……私にそのチャンスがあるなら、その人の彼女になりたい……。
結婚できるなら、その人とがいいの。だから私はその人が相手じゃないなら結婚はしない…!』
それは、本当に強い瞳で。
その強い瞳は、バカ女の揺るがない覚悟を示しているようで。
『私、小原に会いに来たんだよ……?』
その強い瞳に、
その強い瞳から零れる涙とのギャップに、
その勘違いしてしまいそうな言葉に、
俺はもっとバカ女の本心を聞きだしてしまいたくなった。
『』