君が罪なら俺は罰を受け入れる






それが続く毎日の中で、少しずつ俺の心が変わってきた。









百合と話していても、百合との未来を語ることはなくなった。


百合は小原という男の話をしてくるから。


もう、俺と未来を語るよりも、小原の話をしている方が百合も楽しいのかな、って思ったんだ。









百合と一緒に歩いても、前のように腕を組むことも手を繋ぐことさえもしなくなった。


単に俺がそれをやめさせたから。


そのことに百合に気がついて欲しかったんだ、前の俺と今の俺が少し態度を変えていることに。


そうしたら百合がもう一度俺を気にかけてくれるかもしれないってー……









けど、百合とキスすること、百合を抱くことだけはやめなかった。



百合を突き離したり、冷たくしたり、百合を試すことはなんだってした。


それで本当に百合の心が離れていくのが怖くて、例え身体だけでも百合との繋がりが欲しかったから。


それと、百合はまだ俺のものだって、俺自身にも、百合の心にも身体にも、それからもし小原っていう男とそういう関係なら小原って奴にも刻まなければいけないー……







結局、俺のすることは矛盾だらけで。



それが、自分自身が嫌だったー……





そして、俺をそんな風に思わせる百合が憎かったー……




百合とこういう感じになって、初めて愛してると憎む気持ちが表裏一体なんだと知った気がする。








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