君が罪なら俺は罰を受け入れる







だから、俺は百合から、自分自身から逃げ出したんだ。




逃げた先が、彩華ー……







俺を元々好きだと言ってくれていた彩華の元に逃げ込んだんだ。









最低?



最悪?




もうどんな言われ方をされても構わない。




彩華の気持ちを利用して、ダメな男だと言われてもいいから、これ以上百合を嫌いにはなりたくなかったー………









そのままずるずると彩華との関係も始めてー……




俺は楽な道を選んだ。



俺は楽な恋を選んだ。




絶対に傷つかない、絶対に相手を憎むことのない、そんな恋を選んだんだ。






その結果が、





「百合、別れよう」だったー………













けど、百合はその言葉に「別れたくない」と必死になって叫び続けてくれた。



百合は何度も「好きだ」と「大好きだから一緒にいたい」って言ってくれた。








大好きだった百合ー……




誰よりも本気で愛してきた百合ー……




これ以上、憎んで傷つけることのないように、と、そう思って振りきった百合ー……











でも、思い知らされるー……





やっぱり、俺は百合のことが好き、ってー………







< 84 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop