もう一度、恋をしてもいいですか?

その日の夕方、

真知と華枝は

真知の家の
ダイニングテーブルに
向い合って座っていた。

すると真知が頃合いを
見計らって話を切り出した。

「あのね、華枝。
コレを見てほしいの」と。

真知は鞄から
母子手帳とエコー写真を
テーブルの上に置いた。


華枝は少し驚きながらも
自分も一度は
手にしたことのあるモノを
大事そうに手に取り

「桜介さんとの?」と
ようやく声を絞り出した。

「そうよ」と真知は静かに答えた。

「何ヶ月?」

「3ヶ月だって」

「でも、真知って・・・」
と華枝が少し口ごもると

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