もう一度、恋をしてもいいですか?

そんな真知の姿を
店の外からこっそり眺めている桜介。

初めて見る
真知のイキイキと働く姿。

頬も少しふっくらとして、
今まで以上に
柔らかくなった表情。

桜介は
初めて真知を見かけた時と
同じ気持になっていた。

『一目惚れ・・』
真知から目が離せなくなった
瞬間だった。


健太が食事を終え
いつものように会計で

「真知ちゃん!
そろそろ答えだしてよ~
俺が父親になるんだからさ~」と言い

「な~にいってんの!
健ちゃん!
はいはい、毎度ありがとね~」と返し

健太を送り出した。

すると健太は店の入口で
中に入ろうか迷っている大男に

「うわっ!
おっきいね、お兄さん!
中、入んないの?
ここのカレー、すっごい上手いよ!」

と言い
健太は、再びドアを開け

「真知ちゃん!一名様、
ご案内ね~」と真知に声をかけた。

「は~い!健ちゃん、
ありがとね!」と返事をし

そのお客さんの姿を見て、
真知は固まってしまった。


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