もう一度、恋をしてもいいですか?
真知は何も言わずに
頷き、
「今ね、5ヶ月なんだ」
すると桜介は
「俺の子、だろ?真知」と聞くと
真知は首を横に振り
「ううん、わたしの子よ」
と言った。
桜介は真知の目を真っ直ぐ見て、
「真知・・
今まで本当にごめんなさい。
繋いでいた手を離してしまって、
ごめんなさい。
たくさん傷つけてしまって、
ごめんなさい。」
といい、桜介は頭を下げた。
「何いってんの!
桜介は何も悪くないじゃない。
わたしが怖くなって逃げただけよ。」
と苦笑いしながら言う。
「わたし、この子が
お腹にいるって分かったとき、
すごく嬉しかったんだ。
自分は絶対、赤ちゃんが
できにくい体だと思ってたから。
でも、違ったの。
元夫とたまたま逢ってね、
わたしが原因じゃなかった
って分かったの。
この子には、桜介の遺伝子が
受け継がれているんだ、
って思ったら、
何が何でも守らなきゃって思って、
怖くなって逃げちゃったの。
ごめんね・・」と優しく微笑んだ。