もう一度、恋をしてもいいですか?
「あと・・
一つ確認したいんだけど・・」と
桜介が言うと
「なあに?」と真知。
「あのランチの時、
俺を店に入れてくれた人って・・」
「あぁ!健ちゃん?」
「そう・・
あの人、真知のなに?」と。
「何って・・。
わたしがシングルマザーになるって
分かってから、
ずっと
『自分が子どもの父親になる』
って聞かなくて・・・」と。
桜介の心配は的中。
「手遅れにならなくて
よかった・・」と
ほっと肩をなでおろし、桜介が呟いた。
「手遅れなんて。
わたしには、健ちゃんと
どうにかなるっていう道は
なかったんだけど・・」と笑った。
それから2人は
夜の営業を終えたおじちゃんと愛子に
挨拶をしに行くことにした。