もう一度、恋をしてもいいですか?

~♪ピンポーン♪~

のチャイムと同時に

ガチャ・・・・

と真知が体重を預けていた
ドアが開いてしまい、
真知はドアノブと共に
後ろへとのけ反ってしまった。



次の瞬間、
ボフッと真知の背中に
温かい感触が。

恐る恐る真知が見上げると・・

男性の
喉仏らしきものが視界に入った

どうやら真知は男性の胸板に
背中からすっぽり収まる体勢に。


「うわっっ!わわっ」


先に声をあげたのは
真知で。

その声を聞いて慌てて
大地は玄関に駆け寄り、
その胸板の持ち主と顔を見合わせる。


真知は慌てて体勢を立て直し
胸板に向かって
「ごめんなさい、ごめんなさい!
失礼します」と何度も頭を下げ


「真知ちゃん、またね!
お迎えありがとねー」

という大地の声を
振り切るかのように
階段をかけおりていった。


胸板の持ち主、桜介は
何が起こったのか、
よくわからないまま
自分の胸を打つ脈の早さに
またしても動揺を隠せないでいた。


あれってもしかして…
夕方、店先で見かけた彼女か?

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