もう一度、恋をしてもいいですか?
桜介が
「おじゃまします~」と声をかけ
仲川家のリビングに
足を踏み入れると
その姿に気づいた
子どもたちが遊んでいた
おもちゃを放り出し、
『たたたたっ』
と駆け寄ってきて
足元で
おもいっきり桜介を見上げた。
「おじちゃん、おっきいねー!
おっきーねー!!!」
「おじちゃん、だあれ?」
「おじちゃん、おなまえは??」
と華代と大輔の質問攻めにあう。
「いやーー!!
なんだぁ、この天使たちは~~!!
カワイイな!!!カワイイな!!」
と、桜介は少し興奮気味に
目尻にシワを寄せながら
子どもたちの目線に合わせて
床に跪き、二人の手を取り
自己紹介を始めた。
「お二人さん、はじめまして。
ぼくは、いさきおうすけ、
ともうします。
きょうからおとうさんといっしょに
おしごとすることになりました。
これから、よろしくね。
でも…『おじちゃん』って呼び方が
若干傷つくから、ほかの呼び方が
いいかなぁ~」
と桜介が懇願すると
二人は顔を見合わせて
一斉に
『じゃあ、おうちゃん!だね!!!』
と、桜介の呼び方が決まった。